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犬の学習・行動原理_弱化に関する問題点

こんにちは。フントフントの清峰です。

前回は弱化の原理についてお話しました。記事はこちら→犬の学習・行動原理 弱化の原理|オペラント条件付け

今回は、弱化(罰)に関する問題点について書かせていただきます。弱化(罰)を適用する前に絶対読んでほしい内容です。

弱化に関する問題点

弱化(罰)の適用については、たくさんの問題点が指摘されています。

特に、痛み刺激や他の嫌悪刺激を用いる正の弱化(罰)の場合には十分な検討が必要だと思います。

弱化(罰)には以下のような問題点があります。

弱化(罰)に対する情動反応

痛み刺激を弱化子として提示した場合、攻撃行動や他の情動反応が生じるということが明らかにされています。

嫌悪刺激を受けた際に、その発生源に他する攻撃行動は嫌悪刺激を停止するものとなり、負の強化をうけることになります。嫌悪刺激の発生源への攻撃行動は、生存にとって価値のあるものとなります。

逃避と回避

弱化(罰)に嫌悪刺激が用いられるときは、いつも逃避行動や回避行動の機会が設定されることになります。嫌悪刺激から逃避したり回避したりする行動は、負の強化によって強められます。

例えば、犬は自分を叩こうとする飼い主から逃げたり隠れたりします。嫌悪刺激を提示する人に寄りつかなくなることもあります。(あたりまえですよね・・・)

弱化(罰)を適用する場合の負の強化

弱化(罰)を導入すると、弱化を適用する人自身が負の強化を受けることになります。

弱化(罰)が適用されると、問題行動は即座に減少します。弱化(罰)によって減少した行動が、弱化(罰)を使用する人にとって嫌悪的であった場合、弱化(罰)の使用は、嫌悪的な行動が起こらなくなることによって負の強化を受けることになります。

その結果、その人は将来、嫌悪的な状況で弱化(罰)を用いることは多くなります。これは相手が家族や友達、職場の同僚である場合でも同様です。

弱化とモデリング

弱化(罰)を頻繁に用いる人を観察した人は、自分自身が同じような状況に出会ったときに弱化(罰)の手続きを用いやすくなります。

このことは、特に子供の場合によく当てはまります。子供の場合、適切な行動と不適切な行動の学習において、観察学習が主要な役割を果たしています。

つまり、親が犬を叩くなどの攻撃行動を頻繁に観察している子供は、自分自身も攻撃行動をする可能性が高くなるということです。

倫理的問題

最後に、倫理的な問題です。

他者(犬も心を持った動物で)の行動を変えるという目的の為に弱化(罰)を用いるということ、特に痛み刺激や嫌悪刺激を適用するということが、倫理的であるのかということです。

まとめ

いかがでしたか?弱化(罰)に関する問題。

弱化(罰)に伴う攻撃行動、逃避行動や回避行動の促進、負の強化、弱化使用のモデリングなど様々な問題がありましたが、やはり一番の問題は倫理的な部分ではないでしょうか?

他者を変えるのに弱化(罰)を用いるというのは、犬との関係においても人間関係においてもおススメできるものではないと僕は思っています。